時は明治37年。
アイヌ人を惨殺し、強奪した75kg(8億円相当)の金塊が、北海道のどこかに隠されている―――。
瀕死の重傷を負っても、翌日には走り回る”不死身の杉本”こと杉本佐一と、
父親を、金塊強奪時に殺されたアイヌ人のアシリパ。
『ゴールデンカムイ』は、この2人が目的は違えど、協力して金塊を探すストーリーだ。
私の地元・北海道の小樽が舞台となっているマンガということで、読んでみたが実に面白くはまってしまった!
第1話 不死身の杉本
第1話ということで、主人公・杉本佐一の紹介や物語の概要がメイン。
杉本は日露戦争で鬼神の如き活躍をしたことから”不死身の杉本”と呼ばれている。
戦争から戻った杉本は、一攫千金を果たす為に北海道の山奥で砂金を探していた。
そんな中、酔っぱらいの爺さんから、面白い話を聞く。
- 一部のアイヌ人が砂金をごっそり貯めこんだ(8億円相当)
- それを一人の男がブン盗った
- 警察に追われたその男は、金塊を北海道のどこかへ隠した
- その後に捕まり、網走監獄へ収監された
- 外にいる仲間に隠し場所を伝えたいが、看守含め色んなヤツが金塊を狙っている
- そこで、同房になった死刑囚達に暗号となる入れ墨を掘り、脱獄させた
親友の妻である梅子の治療費(目が不自由)の為に、金が必要な杉本はこの話に興味を持った。
あくる日杉本は、森の中で、ヒグマに内臓を食われた酔っぱらいの死体を発見する。
その背中には金塊のありかを示す入れ墨が入っていた。
酔っぱらいを背負って動き出した直後、ヒグマが襲ってきた。
絶体絶命のピンチであったが、アイヌ人のアシリパの独矢によって、九死に一生を得た。
しかし、このヒグマは酔っぱらいを襲ったものとは違った。
人間の味を知ったヒグマは自分が襲った人間に執着する…。
どうしてもお金が必要な杉本はヒグマを返り討ちにして、酔っぱらいの入れ墨を得ようと決心した。
第一話だけあって、主人公や物語の説明に終始していた。
物語が動いていくのこれからかな。
思っていたよりグロいシーンが多い。苦手な方は要注意!
第2話 ウェンカムイ
杉本は突如現れた巨大なヒグマに正拳突きを食らわすものの、ビクともしない…。
アシリパの放った毒矢はヒグマにヒットしたが、装甲のように分厚い頭蓋骨にはじかれてしまう。
ヒグマは反射的にアシリパを襲ってきた。謎の狼が現れ、ヒグマに突撃したことで、何とか免れた。
杉本はヒグマが覆いかぶさってくる習性を利用して、銃剣を突き刺し見事撃退することに成功した。
この戦いを通じて、杉本とアシリパはお互いを認め合った。
アシリパを守った狼は、こらからのストーリーで重要なキャラクターになりそう!
それにしてもヒグマは怖いよね。
「デカい・速い・強い」の三拍子が揃っている。
私は登山が好きなんだが、ヒグマが怖いので、人気の無い山や時間は躊躇してしまう。
第3話 罠
アイヌ流の罠は、針金で作った「くくり罠」を仕掛け、輪っかに頭を入れて進むと首が絞まるというもの。
それを森中に仕掛けている。
杉本とアシリパは入れ墨が入った脱獄囚を探す街に繰り出した。「銭湯」や「売春宿」に聞き込みを行うも情報は得られず。
しかし、森に帰る途中の2人の後をつける怪しい男がいた。
森に仕掛けた「くくり罠」で生け捕りにすることができた。
「リスを捕まえるために仕掛けていた」と説明をしていた罠で、まさか人間(脱獄囚)を捕まえるとは予想外だった!
ストーリーが徐々に動き出しており、ワクワクする展開だ。
第4話 のっぺら坊
生け捕りにした脱獄囚から、
- 脱獄を仕切っていた囚人は怪物
- 金塊を盗んだ死刑囚は「のっぺら坊」と呼ばれていた
という情報を入手した。
人間を殺すのを許さないアシリパは、脱獄囚の入れ墨を絵で描いていた。
が、その途中に360m離れた位置から狙撃した男がいた。
その正体は金塊の行方を追っている屯田兵の部隊。”陸軍最強”と呼ばれていた「北海道の第七師団」だった。
360m離れたところから狙撃するって只者じゃなさすぎる(笑)。
第5話 北鎮部隊
接近戦となった杉本と第七師団兵。
死にたくなければ、先程の脱獄囚を渡すよう要求された杉本は「金じゃねぇ、惚れた女のためだ」と戦いを開始した。
(やっぱり)お前、親友の嫁が好きやったんかーい!!
案外あっさりと杉本が勝利した。さすが”不死身の杉本”。
- 「俺が戦争で学んだ死なない方法はひとつ。殺されないことだ。
- 「殺されるくらいなら躊躇なく殺す。」
- 「弱い奴は食われる。」
と、名言製造機と化した。
罠に引っかかったエゾリスをアイヌ流の「チタタプ(刃物で叩いてひき肉にする)」にして食べるシーンがあった。
エゾリスの脳みそを食べる場面は、グロいのとかわいそうなので、見ていられなかっ
た…。
かわいい野生のエゾリスが見たい方は札幌にある『円山公園』がおすすめ。
春に生まれた子リスの成長を1年中楽しめるよ!
絶対に捕まえたり、食べようとしないように!!
第6話 迫害
またもや「くくり罠」に引っかかった脱獄囚がいた。
白石由竹という名で関節を容易に脱臼させられ、「脱獄王」の異名を持つ中々の曲者。
杉本に生け捕りにされたが、楽々と脱獄に成功!
追いかけた杉本と逃げる白石は共に雪庇(せっぴ)に乗ってしまい、-30℃にも関わらず、川に落ちてしまった。
雪庇は雪国以外の方はご存知ないだろう。
マンガの中でも「風によって雪がひさし状に成長したもの」と注釈があるが、わかりづらいだろう。
簡単に言うと、地面が無い崖の部分に雪が積もっているように見える状態だ。
【参考写真】
第7話 脱獄王
-30℃の外気温の中、川に落ちてしまった杉本と白石。
追う側・追われる側という関係ながら、命の危機を感じ、力を合わせて火をおこすことに。
ギリギリの状態で何とか火おこしに成功して一命を取り留めた。
- 入れ墨の囚人は全部で24名
- 脱獄囚の親玉は箱館戦争の敗残兵
という情報をゲット。
しかも、なんと、その敗残兵の正体は”新選組鬼の副長 土方歳三”だった!!
なんつー展開!まさかそんなビッグネームまで金塊を狙っているとは!!
早く2巻を読みたいっ!
まとめ
メチャクチャ面白そうな展開になってきたところで、1巻が終了。
「1巻で読むの止める人いるの!?」ってくらい続きが気になる!
間に入っていた「ブラキストン線」の豆知識も面白かった。
北海道と本州の間にある「動物相がガラリと変わる」線だ。だから北海道の動物は本州のより大型らしい!
ゴールデンカムイ面白いなぁ!
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